〇 今年もアケビを頂く
毎年この時期になると、近所の方がアケビを持ってきてくださる。今年も一昨日見事なアケビを持ってきてくださった。
妻がアケビが大好きなことを知っているからだ。妻がアケビが好きなのは決して食べることではない。アケビの形、色が対象物として「いわゆる絵になる」からであ。
moriは山育ちのため、子供の頃今自分になると、栗の実、山ブドウ、アケビなどをとっては食べたものである。
アケビの実はさつま芋に色も形もそっくりである。実が熟すと外の余り硬くない殻が割れ、中からゼリー状のものに包まれたうす紫の沢山の種が顔を出す。口に入れると、素朴なほんのりとした甘さである。ただ、種があまりにも多く、ゼリー状のものを食べるのにはなはだ困難をきたす。はっきり言って美味しくない。見た目が良くておいしくないところはザクロみたいだし、中身は春の苗代に産み付けられたカエルの卵にもどこか似ている。でも、戦後間もない山の子供たちにとって貴重な秋の恵であった。
アケビや山ブドウの蔦は、また、高級な編みかごの材料としてもつかわれる。そのせいか、この頃では今住んでいる近くの里山ではどちらも見かけることが殆どなくなった。 近所の方は毎年田舎の墓掃除のときわざわざ採って持ってきてくださるそうである。いまでは本当に貴重なものとなった。
アケビによく似たものにむべがある。同じアケビ科の植物であるが、こちらは冬になっても、あまり葉を落とさない。実の形も幾分丸みを帯びている。
おいしさと、食べる喜びを、食のそよ風にのせて【食のそよ風】〇 アケビに寄せて
・ さつま芋似て非なるアケビかな
・ アケビの実絵画教室秋を描く
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