★ 認知症それともパーキンソン病の進行
・ 妻は少し熱があるみたい。頭がぼーっとするという。体温計で測ると37.2℃ 確かに微熱がある。いつもなら、このくらいの微熱はちょっと風邪でも引いたのだろうと、あまり気にもしない。でもコロナ禍の昨今である。今日は通所のリハビリに行く予定の日である。施設の方に連絡し、微熱がある旨伝えて、今日は様子を見るため休むことにした。
・ 定期的に体温を測ってみるが、37.1℃、36.9℃、37.0℃、36.7℃ 微熱は収まらない。今日リハビリを休んでよかったと思う。
・ 夕食の用意をしていたmoriは妻の様子が何となく変であることに気が付いた。「どうかしたん?」「どうもしないけど頭がぼーっとする」という。また熱が上がったのかと心配して体温を測らせる。36.9℃、大した熱はない。moriは何となく「28 x 3はいくつかな?」と尋ねた。妻はいろいろ計算しているみたい。でも、こんな簡単な計算ができないらしい。「428」かな? 「678」かな? とんでもない答えである。本人もそんな大きな値になるのが解せない風である。28が3個で歯はそんなに大きくはならない。でもどうやって計算していいか迷っている。
・ そこで算数は居間の状態では無理かとmoriは思い、「それでは日本の都道府県で島の付くのはどこか?」と質問を替えた。妻はつい2~3年前まで動く地図と自分で称していた。「えーっと、福島、鹿児島、徳島・・・・あとっー…」なかなかその次が思い出せないみたい。「中国地方の県だよ」とmoriが言っても思い出せないみたい。「島根、広島」「ああそうだった」
・ ほなら「山の付く都道府県は?」「山形、山梨、山口、…和歌山・・・まだある?」どうもあとは思い出せないみたい。しばらくして「富山、‥まだある?」「もうないよね?」
どうも中国地方に弱いみたい。本人は旧満州の大連市に生まれ1歳になったばかりの昭和22年に引き揚げてきて親元の山口県下関市でmoriと結婚するまで過ごしたというのに…”岡山”が思い出せなかった。
☆ 27 x 4はいくつ?
・ 一夜開けた翌日の朝、「27 x 4はいくつ?」と訊いてみた「108」とすぐに答えた。それでは「28 x 3はいくつ?」「84」すらすら答える。昨夜はなんだったのか? 逆に「スリランカの首都はどこか?」と質問された。moriはよく覚えてない。「スリジャな知らんこって」とでたらめに答える。「スリジャヤワルダナプラコッテじゃん」と妻はいとも簡単に言う。「マダガスカル島とアフリカの間の海峡は? 」と次に聞かれる。moriは「マダガスカル海峡・・なんか違う、対面のアフリカの国の名前だったような気がする。」と。「モザンビーク海峡」と妻が言う。何のことはない今朝は逆転である。
・ でも、調子の悪いときの妻は頭の整理がつかないらしい。特に算数の安産は始末が悪い。掛け算の繰り上がりの数と位取りがさっぱりわからなくなりこんがらがるらしい。 これは認知症か?それともパーキンソン病の進行のせいか?いずれにせよmorikの心配が増える。